はじめに
こんにちは!今回は、Jetson デバイスで Wi-Fi ドライバを設定する方法について、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。特に、RTL8821AU チップセットを使用した Wi-Fi アダプタの設定方法に焦点を当てます。
Jetson デバイスとは?
Jetson デバイスは、NVIDIA社が開発した、AI や機械学習に特化した小型コンピューターです。
Wi-Fi ドライバの重要性
Wi-Fi ドライバは、コンピューターと Wi-Fi アダプタの間で通信を行うためのソフトウェアです。
準備するもの
- Jetson デバイス(インターネットに有線接続されていること)
- RTL8821AU チップセットを使用した Wi-Fi アダプタ
- コマンドラインの基本的な操作知識
ステップ 1:システムの更新とカーネル情報の確認
システムを最新の状態にし、カーネル情報を確認します。
sudo apt update
sudo apt upgrade
uname -r
cat /etc/nv_tegra_release
ステップ 2:カーネルのアップデート
Jetson デバイスのカーネルをアップデートします。
sudo apt-get update
sudo apt-get upgrade
sudo reboot
再起動後、新しいカーネルバージョンを確認します:
uname -r
ステップ 3:必要なパッケージのインストール
Jetson デバイス用の特別なカーネルヘッダーをインストールします。
sudo apt-get update
sudo apt-get install nvidia-l4t-kernel-headers
ステップ 4:カーネルヘッダーの設定
カーネルヘッダーのシンボリックリンクを正しく設定します。
sudo rm -f /lib/modules/$(uname -r)/build
sudo ln -s /usr/src/linux-headers-$(uname -r)-ubuntu18.04_aarch64/kernel-4.9 /lib/modules/$(uname -r)/build
リンクが正しく作成されたか確認します:
ls -l /lib/modules/$(uname -r)/build
ステップ 5:ドライバのビルド
ドライバのソースコードを取得し、ビルドします。
git clone https://github.com/ivanovborislav/rtl8821au.git
cd rtl8821au/
make clean
make ARCH=arm64
ステップ 6:ドライバのインストールと確認
ビルドしたドライバをインストールし、動作を確認します。
sudo make install
sudo modprobe 8821au
lsmod | grep 8821au
iwconfig
トラブルシューティング
問題が発生した場合は、以下の手順を試してください:
-
カーネルログの確認:
dmesg | grep 8821au
-
Wi-Fi の状態確認:
rfkill list all
-
ドライバの再読み込み:
sudo modprobe -r 8821au sudo modprobe 8821au
-
ネットワークインターフェースの確認:
ip link show
-
システムの再起動:
sudo reboot
まとめ
この記事では、Jetson デバイスで RTL8821AU チップセットの Wi-Fi ドライバを設定する方法を学びました。主なステップは以下の通りです:
- システムの更新とカーネル情報の確認
- カーネルのアップデート
- 必要なパッケージのインストール
- カーネルヘッダーの設定
- ドライバのビルド
- ドライバのインストールと確認
これらの手順を丁寧に行えば、Wi-Fi ドライバを正しく設定できるはずです。問題が発生した場合は、トラブルシューティングセクションを参考にしてください。
がんばってください!Wi-Fi 設定マスターへの道は、あなたの目の前に開かれています。
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