Dockerを使ってHugging Faceアプリを開発する際、ファイルの書き込み権限に関するエラーに遭遇することがよくあります。このエラーは、Dockerコンテナ内のユーザー権限が適切に設定されていないために発生します。この記事では、このエラーを解決するためのDockerfileの設定方法について、初心者にも分かりやすく解説します。
問題点
Dockerコンテナ内で、ホストマシンのユーザーIDとは異なるユーザーIDが使用されることがあります。そのため、コンテナ内でファイルを書き込もうとすると、権限エラーが発生することがあります。
解決策
この問題を解決するには、以下の手順を踏む必要があります。
- Dockerfileでユーザーを作成する
- ワークディレクトリの所有者を変更する
- ファイルのコピー時に所有者を指定する
- コンテナ実行時にユーザーを指定する
1. Dockerfileでユーザーを作成する
まず、Dockerfileでユーザーを作成します。useradd
コマンドを使って、ユーザーIDを指定します。
RUN useradd -m -u 1000 user
2. ワークディレクトリの所有者を変更する
次に、アプリケーションのワークディレクトリの所有者を、作成したユーザーに変更します。
WORKDIR /app
RUN chown -R user:user /app
3. ファイルのコピー時に所有者を指定する
Dockerfileでファイルをコピーする際、COPY
コマンドの--chown
オプションを使って、コピー先のファイルの所有者を指定します。
COPY --chown=user:user . /app
4. コンテナ実行時にユーザーを指定する
最後に、USER
コマンドを使って、コンテナ実行時のユーザーを指定します。
USER user
まとめ
以上の手順を踏むことで、Docker上のHugging Faceアプリでファイル書き込み権限エラーを解決することができます。Dockerfileの全体像は以下のようになります。
FROM python:3.12-slim
USER root
RUN useradd -m -u 1000 user
WORKDIR /app
RUN chown -R user:user /app
# Install system dependencies required for Chromium and git
RUN apt-get update && \
apt-get install -y chromium git && \
rm -rf /var/lib/apt/lists/*
COPY requirements.txt .
RUN pip install --no-cache-dir -r requirements.txt
COPY . .
COPY --chown=user:user . /app
EXPOSE 8501
# Set the PATH for Chromium
ENV CHROMIUM_PATH /usr/bin/chromium
RUN chown -R user:user /app
USER user
CMD ["streamlit", "run", "app.py"]
この設定を適用することで、安全にHugging Faceアプリを開発することができます。
参考サイト
Permission denied for writing files within Spaces?
I am getting There was a problem when trying to write in your cache folder (/.cache/huggingface/hub) + some other permission denied messages for writing from m...
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