CVE(Common Vulnerabilities and Exposures)について

IT基礎知識

概要

CVEとは何か?

CVEとは、「Common Vulnerabilities and Exposures」の略語で、脆弱性の共通認識を提供するために、世界中のセキュリティ研究者が使用する共通の語彙です。CVEには、認定された脆弱性の一意のID番号が付与されており、これにより、異なるベンダーや製品間で同じ脆弱性を識別することができます。

なぜCVEが必要なのか?

脆弱性は、コンピューターシステムやソフトウェアにおいて常に存在する問題です。しかし、これらの問題が特定され、修正されるまでには時間がかかることがあります。CVEは、脆弱性情報を共有することで、製品ベンダーやユーザーが早期に脆弱性に対処できるようにすることを目的としています。

CVEの歴史

CVEの起源

CVEは、1999年にMITRE Corporationによって開発されました。当初は、ネットワークセキュリティの問題に対処するための共通認識を提供することを目的としていました。

CVEの発展と現在

現在では、CVEは世界中のセキュリティ専門家やベンダーで情報が共有されています。

CVEの重要性

セキュリティの重要性
近年、インターネットの普及により、様々な情報がオンライン上で共有されるようになっています。しかし、その一方で、オンライン上での情報共有には、様々なセキュリティ上のリスクが存在します。これらのリスクに対処するためには、セキュリティの重要性が高まっています。

脆弱性に対する認識

脆弱性とは、コンピューターシステムやソフトウェアにおいて、攻撃者が不正にアクセスすることができる脆弱な箇所のことを指します。これらの脆弱性は、攻撃者によって悪用されることで、様々な問題を引き起こす可能性があります。CVEは、脆弱性に対する認識を高め、早期に対処することができるようにすることを目的としています。

CVEの役割

CVEは、脆弱性に関する情報共有を促進することで、セキュリティの向上を目指しています。CVEによって、世界中のセキュリティ専門家や製品ベンダーが、脆弱性に対する情報を共有することができるようになっています。

CVEの利用

CVEの掲載方法

CVEは、MITRE Corporationが管理するデータベースに掲載されます。CVEは、脆弱性情報を共有するための共通の語彙であるため、CVE番号を付与することで、世界中のセキュリティ専門家が同じ脆弱性を識別することができるようになっています。

CVEのデータベースの利用方法

CVEのデータベースは、誰でも無料で利用することができます。CVEのデータベースには、CVE番号、脆弱性の説明、影響を受ける製品、影響度などが記載されています。

CVEの利用方法

CVEを利用することで、製品ベンダーやセキュリティ専門家は、脆弱性情報を共有し、早期に対処することができます。CVE番号を使用することで、異なるベンダーや製品間で同じ脆弱性を認識することができます。

CVEの代表的な例です

  • CVE-2014-0160: OpenSSLのハートブリード脆弱性
  • CVE-2016-5195: LinuxカーネルのDirty COW脆弱性
  • CVE-2017-0144: Microsoft Windowsのエターナルブルー攻撃に利用されるSMBの脆弱性
  • CVE-2017-5638: Apache Strutsの脆弱性
  • CVE-2018-11776: Apache Struts 2の脆弱性
  • CVE-2018-7600: Drupalの脆弱性
  • CVE-2019-0708: Microsoft Windowsのリモート デスクトップ サービスの脆弱性
  • CVE-2020-1472: Microsoft Active Directoryの脆弱性
  • CVE-2021-21972: VMware vCenter Serverの脆弱性
  • CVE-2021-34527: Microsoft WindowsのPrintNightmare脆弱性

まとめ

CVEは、セキュリティの重要性が高まる中で、脆弱性情報の共有を促進するために設立された語彙です。CVEによって、世界中のセキュリティ専門家や製品ベンダーが、脆弱性に関する情報を共有し、早期に対処することができるようになっています。今後も、CVEの役割がますます重要になっていくことが期待されています。

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