はじめに
こんにちは!この記事では、Jetson NanoのブートドライブをSDカードからSSDに変更する方法を詳しく解説します。SSDを使用することで、システムの起動速度や全体的なパフォーマンスが大幅に向上します。特に、AIや機械学習の開発において、この変更は大きな違いをもたらすでしょう。
準備するもの
作業を始める前に、以下のものを準備してください:
- Jetson Nano 開発キット
- USB 3.0対応のSSD(最低120GB、できれば240GB以上推奨)
- USB 3.0ケーブル(SSDとJetson Nanoを接続するため)
- SDカード(現在使用中のもの)
- コンピュータ(SSDにイメージを書き込むため)
JetPack 4.5以降の利点
NVIDIA JetPack 4.5以降のバージョンでは、USBドライブからの起動機能が標準で実装されました。これにより、以前よりもSSDからの起動設定が格段に簡単になりました。
Jetson Nanoの構成確認
Jetson Nanoには複数のUSBポートがありますが、USBブートに対応しているのは特定のポートのみです。以下の図を参考に、正しいポートを使用してください。
SSDにBoot Imageを書き込む
- Jetson Nanoの公式サイトから最新のJetson Nanoイメージをダウンロードします。
- イメージ書き込みソフトウェア(例:Etcher)をダウンロードしインストールします。
- Etcherを起動し、ダウンロードしたイメージファイルを選択します。
- 書き込み先としてSSDを選択します(間違えないよう注意してください)。
- 「Flash!」ボタンをクリックして書き込みを開始します。
SSDの起動設定
SSDにイメージを書き込んだら、次はJetson Nanoに接続して起動設定を行います。
- SSDをJetson Nanoの適切なUSBポートに接続します。
- Jetson Nanoを起動し、ターミナルを開きます。
- 以下のコマンドでSSDが認識されているか確認します:
lsblk
- SSDをマウントします:
sudo mount /dev/sda1 /mnt
- 起動設定ファイルを編集します:
cd /mnt/boot/extlinux/
sudo emacs extlinux.conf
extlinux.conf
ファイル内の以下の行を探し、変更します:
変更前:
APPEND ${cbootargs} quiet root=/dev/mmcblk0p1 ...
変更後:
APPEND ${cbootargs} quiet root=/dev/sda1 ...
- 変更を保存し、エディタを終了します。
SSDから起動する
- Jetson Nanoをシャットダウンします。
- SDカードを取り外します。
- Jetson Nanoの電源を入れます。
これで、Jetson NanoがSSDから起動するはずです。
トラブルシューティング
SSDからの起動に問題がある場合は、以下を確認してください:
- SSDが正しいUSBポートに接続されているか
extlinux.conf
ファイルが正しく編集されているか- SSDのパーティションが正しく設定されているか
- Jetson Nanoのファームウェアが最新か
おわりに
以上で、Jetson NanoのブートドライブをSDカードからSSDに変更する手順は完了です。SSDを使用することで、システムの応答性が大幅に向上し、より快適な開発環境が得られるはずです。
以上で、Jetson NanoのSDカードからSSDへの起動方法変更ガイドを終わります。この情報が、皆さまのJetson Nano活用の一助となれば幸いです。
コメント