はじめに
セキュリティに興味を持っているエンジニアの方々は多いと思いますが,実際にセキュリティを学ぶためにはどうしたらいいのでしょうか? 本記事では,Hack the Boxというプラットフォームの「Find The Easy Pass」を使って,セキュリティを学ぶための方法をご紹介します.
Hack the Boxとは?
Hack the Boxは,CTF(Capture The Flag)スタイルのオンラインプラットフォームです.ここでは,実際のセキュリティの脆弱性を見つけ,解決することができます.ユーザーは,ボックス(仮想マシン)を選択し,解決するために必要な情報を収集することで,ボックス内のシステムに侵入することができます.
Hack the Boxは,ハッキング技術を学ぶために非常に役立つプラットフォームです.セキュリティの専門家やホワイトハッカーになるための第一歩として,ぜひ利用してみてください.
セキュリティを学ぶためのツール
ホワイトハッカーになるためには,様々なツールを学ぶ必要があります.以下では,代表的なツールについて紹介します.
Wine Linux
Wine Linuxは,WindowsアプリケーションをLinux上で動かすことができるツールです.セキュリティの分野では,Windowsアプリケーションの解析が必要な場合があります.その場合,Wine Linuxを使うことで,WindowsアプリケーションをLinux上で動かすことができます.
Ghidra
Ghidraは,NSA(National Security Agency)が開発したリバースエンジニアリングのためのオープンソースツールです.Ghidraを使用することで,バイナリの解析が容易になります.ホワイトハッカーにとって,バイナリの解析は非常に重要なスキルです.Ghidraを使ってバイナリを解析することで,脆弱性の発見やセキュリティの改善につながります.
OllyDbg
OllyDbgは,Windows上で動作するデバッガーです.デバッガーとは,実行中のプログラムを解析することができるツールのことです.OllyDbgを使うことで,実行中のプログラムの解析が容易になります.ホワイトハッカーにとって,デバッガーの使用は非常に重要なスキルです.OllyDbgを使ってプログラムを解析することで,脆弱性の発見やセキュリティの改善につながります.
Wineのダウンロード
今回はKali lixnu上でexeファイルを使用していくためwineを使っていきます.
パッケージの追加
┌──(maki㉿kali)-[~/Downloads]
└─$ sudo dpkg --add-architecture i386
[sudo] maki のパスワード:
┌──(maki㉿kali)-[~/Downloads]
└─$ sudo apt update -y
取得:1 http://ftp.riken.jp/Linux/kali kali-rolling InRelease [30.6 kB]
取得:2 http://ftp.riken.jp/Linux/kali kali-rolling/main amd64 Packages [18.4 MB]
取得:3 http://ftp.riken.jp/Linux/kali kali-rolling/main i386 Packages [18.2 MB]
取得:4 http://ftp.riken.jp/Linux/kali kali-rolling/main amd64 Contents (deb) [42.8 MB]
・・・・
┌──(maki㉿kali)-[~/Downloads]
└─$ sudo apt install -y wine32
パッケージリストを読み込んでいます... 完了
依存関係ツリーを作成しています... 完了
状態情報を読み取っています... 完了
以下のパッケージが自動でインストールされましたが、もう必要とされていません:
libdrm-intel1
これを削除するには 'sudo apt autoremove' を利用してください。
wineのインストール
┌──(maki㉿kali)-[~/Downloads]
└─$ wine
Usage: wine PROGRAM [ARGUMENTS...] Run the specified program
wine --help Display this help and exit
wine --version Output version information and exit
exeファイルを実行してみる
対象のexeファイルをとりあえず実行してみます.そうするとパスワードを入力する画面がでてきます.
とりあえず適当なパスワードを入力するとこのような画面がでてきます.
ghidra
exeファイルを解析するにあたり「ghidra」を使っていきます.下記コマンドからダウンロードします.
┌──(maki㉿kali)-[~/Downloads/FindTheEasyPass]
└─$ ghidra
Command 'ghidra' not found, but can be installed with:
sudo apt install ghidra
Do you want to install it? (N/y)y
sudo apt install ghidra
パッケージリストを読み込んでいます... 完了
依存関係ツリーを作成しています... 完了
状態情報を読み取っています... 完了
・・・・
そうしたら下記の手順とおりに解析していきます.
新規プロジェクトの作成
exeファイルの解析
文字列の検索
ここで,ポップアップで出てきた「Wrong password」を検索します.
検索結果によると,ここにあるようです.
文字列の位置特定
ここから,検索結果の文字列がプログラムのどの辺りにあるのかを探していきます.
ここの分岐でFalseの方に進むとさきほどの文字列がでてくることが分かりました.
ollydbg
プログラムの解析
先ほどの分岐のアドレスを控えておきます.
「ollydbg」で解析していきます.
┌──(maki㉿kali)-[~]
└─$ sudo ollydbg
分岐のアドレスにブレークポイントを設置します.
パスワードの特定
そうしたら,実行ボタンを押して,適当な文字列を入力すると
正解の文字列と比較していることが分かりましたので,これがパスワードになります.
参考サイト
*1 :Find The Easy Pass has been Pwned!
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