はじめに
前回の記事では、Stable Diffusion 3 MediumとComfyUIを使って高品質な画像を生成する方法を紹介しました。今回は、生成した画像をさらに高解像度化するための方法を解説します。
具体的には、UltraSharpというアップスケーリングモデルをComfyUI上で使う方法を紹介します。UltraSharpは、圧縮された画像を復元したり、ディテールを追加したりするのに優れたモデルです。
UltraSharpとは
UltraSharpは、Kim2091氏によって開発されたアップスケーリングモデルです。主な特徴は以下の通りです。
- 圧縮された画像の復元に優れている(特にJPEG圧縮)
- 画像に多くのディテールを追加する
- 画像にいい質感を与える
- 4倍のアップスケーリングが可能(4xESRGANをベースにしている)
UltraSharpは、圧縮された画像だけでなく、ほとんどの画像に対して効果的です。バランスの取れた出力を求める場合は、UltraMixというモデルの組み合わせも提供されています。
UltraSharpのダウンロード
まずは、UltraSharpのモデルをダウンロードします。以下のURLからダウンロードできます。
ダウンロードしたモデルは、ComfyUIのフォルダ内の適切な場所に配置してください。
ComfyUI Managerのインストール
UltraSharpを簡単にインストールするために、ComfyUI Managerという拡張機能を使います。ComfyUI Managerは、ComfyUIのカスタムノードの管理を容易にするためのツールです。
ComfyUI Managerをインストールするには、以下の手順を実行します。
- ターミナル(またはコマンドプロンプト)でComfyUI/custom_nodesディレクトリに移動
- 以下のコマンドを実行
git clone https://github.com/ltdrdata/ComfyUI-Manager.git
- ComfyUIを再起動
これでComfyUI Managerのインストールは完了です。
UltraSharpのインストール
ComfyUI Managerを使って、UltraSharpをインストールしましょう。
「ComfyUI Manager」をクリック
「Install Missing Custom Nodes」をクリック
「UltraSharp」を選択
「Install/Update」をクリック
これで、UltraSharpがインストールされます。
画像のアップスケーリング
インストールしたUltraSharpを使って、画像をアップスケーリングしてみましょう。
- ComfyUIのワークフローエディタを開く
- 「sd3_medium_example_workflow_upscaling.json」をドラッグ&ドロップして読み込む
- 「Prompt」ノードをダブルクリックし、プロンプトを入力
- Ctrl+Enterを押して画像生成をキューに追加
- 画像が生成されるのを待つ
以上の手順で、UltraSharpを使った画像のアップスケーリングが完了します。
《Stable Diffusion 3》
Stable Diffusion 3とComfyUIでアップスケーラー使ってみた!
結構いい感じ!!! https://t.co/ufp5iNKaAg pic.twitter.com/3NnwIO99M6— Maki@Sunwood AI Labs. (@hAru_mAki_ch) June 13, 2024
さいごに
UltraSharpを使えば、Stable Diffusion 3で生成した画像をさらに高解像度化することができます。ComfyUI Managerを使えば、インストールも簡単です。
ぜひ、みなさんも様々なモデルを試して、お気に入りの組み合わせを見つけてください。AIを使った画像生成は、まだまだ可能性に満ちた分野です。みなさんの創造性に期待しています!
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