前回の記事「browser-use-webuiでブラウザ操作を自動化しよう!」の続編として、今回はDeepSeek V3を使用した実践的な方法を解説します。
browser-use-webuiでブラウザ操作を自動化しよう!
はじめにbrowser-use-webuiは、AIエージェントによるブラウザ操作を簡単に実現できるツールです。今回は、セットアップから実際の使用例まで詳しく解説します。browser-useのwebui を動かしてみた!確かにこれは面白い!...
DeepSeek V3の特徴
DeepSeek V3は、以下のような特徴を持つ強力な言語モデルです:
- 高性能なタスク遂行能力
- 日本語を含む多言語対応
- コスト効率の良い料金体系
- browser-useとの優れた相性
セットアップ方法
2.1 環境変数の設定
.envファイルに以下の設定を追加します:
DEEPSEEK_ENDPOINT=https://api.deepseek.com
DEEPSEEK_API_KEY=your_api_key_here
2.2 APIキーの取得
- DeepSeekの公式サイトでアカウントを作成
- API設定ページからAPIキーを生成
- 生成したキーを.envファイルに設定
DeepSeek V3での実行方法
3.1 WebUI設定
- LLM Providerで「deepseek」を選択
- LLM Model Nameを「deepseek-chat」に設定
- LLM Temperatureは0.7程度を推奨
- 【重要】use visionのチェックは外す
browser-use-webui を DeepSeek V3で動かしてみた!
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3.2 実行時の注意点
DeepSeek V3使用時の重要な注意点:
-
ビジョン機能の制限
- use visionをオンにするとJSONデシリアライズエラーが発生
- 画像認識が必要な場合は他のモデルを使用
-
プロンプトの最適化
- 日本語での指示は具体的かつ簡潔に
- 複雑なタスクは段階的に分割して実行
実行例:Google検索タスク
実際にDeepSeek V3で以下のタスクを実行してみました:
Task: google.com にアクセスして「OpenAI」と入力し、検索をクリックして最初のページにアクセスして内容を教えてください
実行ステップの詳細
-
Step 1: Google.comへの移動
- アクション:
go_to_url
を使用してGoogle.comに移動 - 結果: 正常に移動完了
- アクション:
-
Step 2: 検索クエリの入力
- アクション:
input_text
でインデックス10に「OpenAI」を入力 - 結果: 検索バーに「OpenAI」が入力され、サジェストが表示
- アクション:
-
Step 3: 検索の実行
- アクション: インデックス25の「Google 検索」ボタンをクリック
- 結果: 検索結果ページに遷移
-
Step 4: 最初の結果へのアクセス
- アクション: インデックス18(最初の検索結果)をクリック
- 結果: OpenAIのChatGPTページに遷移
-
Step 5: コンテンツの抽出
- アクション:
extract_content
でページ内容を取得 - 結果: ChatGPTの概要ページの内容を取得
- アクション:
実行結果の分析
エージェントは以下の内容を抽出しました:
- ChatGPTの主な機能と特徴
- 無料版とPlus版の違い
- 様々なユースケース例
実装のポイント
- インデックスの適切な特定が重要
- 動的コンテンツの待機時間の考慮
- エラーハンドリングの実装
まとめ
DeepSeek V3は、browser-use-webuiで効果的に利用できる強力なモデルです。適切な設定と最適化により、多くのタスクを効率的に自動化できます。特にビジョン機能以外の用途では、コスト効率の良い選択肢となっています。
参考文献
- browser-use公式ドキュメント
- DeepSeek API Documentation
- 前回の記事:「browser-use-webuiでブラウザ操作を自動化しよう!」
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