はじめに
今回は、DeepSeek R1とRoo-clineを組み合わせて、Hugging Face Spacesのギャラリーページを作成してみました。DeepSeek R1の優れた推論能力とRoo-clineの自動化機能を活用することで、効率的な開発が実現できました。
Roo-clineのOpenRouterでDeepSeek R1使ってみた①
~Hugging Face のspaceのギャラリーを作ってみた編~
HTMLからnext.js に変換してもらった! https://t.co/nf6IxtRHoP pic.twitter.com/7V4dkMpxL7— Maki@Sunwood AI Labs. (@hAru_mAki_ch) January 20, 2025
DeepSeek R1について
DeepSeek R1は、大規模な強化学習(RL)を通じて開発された最新の言語モデルです。主な特徴として:
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アーキテクチャ的特徴
- MoEベースのアーキテクチャ
- 活性化パラメータ数:37B
- 全パラメータ数:671B
- コンテキスト長:128K tokens
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主要な性能指標
- 数学的推論:MATH-500で97.3%のPass@1スコア
- コーディング:CodeForcesで2029のレーティング
- 一般的な理解力:MMLU 90.8%のスコア
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特筆すべき機能
- 自己検証能力
- リフレクション(振り返り)機能
- 長いChain-of-Thought生成
プロジェクトの概要
実装するのは以下の機能を持つギャラリーページです:
- レスポンシブなグリッドレイアウト
- カードベースのデザイン
- 検索機能
- Font Awesomeアイコンの統合
- アニメーション効果
Roo-clineへの指示と実行プロセス
1. 初期プロンプト
最初に以下のようなプロンプトでRoo-clineに指示を出しました:
Hugging Face のspaceのギャラリーを作成して
next js を活用して
画像は下記を使用して
[画像URLリスト]
またアイコンはawesome font を活用して
2. Roo-clineの動作プロセス
Roo-clineは以下のような順序で作業を進めました:
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環境分析とセットアップ
Cline wants to execute this command: npx create-next-app@latest hf-space-card-showcase-deepseek-r1
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依存関係のインストール
Cline wants to execute this command: npm install @fortawesome/fontawesome-svg-core @fortawesome/free-solid-svg-icons @fortawesome/react-fontawesome
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プロジェクト構造の作成
Analyzing project structure... Creating directory structure: - src/ - app/ - page.tsx - layout.tsx - components/ - Card.tsx - SearchBox.tsx - public/ - images/
-
コンポーネントの実装
Roo-clineは自動的にReactコンポーネントを作成し、スタイリングを適用しました。
3. エラー対応例
Roo-clineは開発中に発生したエラーを自動的に検出し、対応しました。例えば:
Error detected: Type error in Card component
Analyzing error...
Fixing type definitions for card props...
実装の詳細
メインページのコード
'use client';
import { FontAwesomeIcon } from '@fortawesome/react-fontawesome';
import {
faRobot,
faUser,
faUserTie,
faUsers,
faStar,
faCodeBranch,
faTag
} from '@fortawesome/free-solid-svg-icons';
export default function Gallery() {
// コンポーネントの実装
}
スタイリング
Tailwind CSSを使用したスタイリングの例:
<div className="grid grid-cols-1 md:grid-cols-2 lg:grid-cols-3 gap-6">
{/* カードコンポーネント */}
}
Roo-clineが示した優れた点
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コード生成の正確性
- TypeScriptの型定義を適切に生成
- コンポーネントの依存関係を自動管理
- エラーの自動検出と修正
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最新のベストプラクティス適用
- Next.js 14の機能を活用
- Tailwind CSSの効率的な使用
- アクセシビリティへの配慮
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効率的なワークフロー
- 必要なパッケージの自動インストール
- ファイル構造の最適化
- エラーハンドリングの自動化
まとめ
DeepSeek R1とRoo-clineを組み合わせることで、以下のような利点が得られました:
- 開発時間の大幅な短縮
- コードの品質維持
- エラー対応の効率化
- モダンな技術スタックの適切な活用
次のステップ
今後の改善点として以下を検討しています:
- APIとの連携
- フィルタリング機能の追加
- パフォーマンスの最適化
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